2010/12/07

from the studio

リトグラフはドイツの劇作家アロイス・ゼネフェルダーにより1798年に考案された印刷技術。(なぜ劇作家が印刷技術を?というのはまた後日)

平版あるいは石版画ともいい、それら呼び名が示す通り石を平らに削ったものを版材に使用。石はドイツのゾルンホーヘンで産出されるものを用います。油分を含んだ描画材で絵を描いて製版するので、比較的自由な表現と、そのインクの透明性から多色刷りを得意とします。それまでの印刷は版材に物質的に凹凸をつくるものであったため多色刷りが難しく、リトグラフは当時のヨーロッパの印刷物に多くの色を持ち込む画期的なものでした。
以降現在に至るまで、出版や商品ラベル、アートシーンで多くのものを見ることができます。

石に描くにはまず石の研磨から。
カーボランダムの目を変えながら均一にしていきます。
 


下は最後の仕上げ、目立て作業中。大きな石の場合、特に気を使います。